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MAでマーケティングと営業を効率化! 活用メリットや機能を知り、相性の良いツールを選ぼう


目次[非表示]

  1. MA(マーケティングオートメーション)とは?
  2. MA導入が増えた理由
  3. MA搭載機能をチェック!
  4. MA活用で実現できること
  5. MAツールの種類と違い
  6. まとめ


今回は、MAツールについて解説していきます。MA(マーケティングオートメーション)というツールにはどのような機能が搭載されているのか、ツールを導入して実現できることは何か? MAの基本的な機能を押さえてツール導入時にお役立てください。


MA(マーケティングオートメーション)とは?


MAは「Marketing Automation」の頭文字を取って省略した呼び方です。MAの機能は、デマンドジェネレーションを効率化するものであり、ツールを適切に運用することで受注確度が高い見込み客の判別を自動化できるようになります。見込み客のリード管理、メール配信、LP作成、フォーム作成、Webサイトのアクセス解析などの機能が搭載されていますが、ツールによってはAIを搭載し、より高度で詳細な分析や施策の実行も可能になっています。

また、MA以外のマーケティングや営業支援のツールには、CRMやSFAと呼ばれるものがあります。営業やマーケティングに関わる方は、3つのツール(MA、SFA、CRM)に触れることもあるかもしれませんので、まずはツールの基本機能や役割の違いを押さえておきましょう。

ここでは、MAと並んでよく使われるツールであるSFAとCRMの基本的な機能と役割を解説します。


■SFA(Sales Force Automation)

MAでリードを選別した後にSFAが使われます。営業支援システムとして、営業活動を一元管理して“見える化”しながら効率化するツールです。営業のプロセスや進捗状況など、商談の履歴管理をし、受注に向けて進捗管理をしていきます。
主な機能は、営業プロセス管理、案件管理、商談管理、売上予測・実績管理 など。


■CRM(Customer Relationship Management)

サービスや商品の受注後、顧客のサポートや関係を維持・管理するためにCRMが使われます。顧客が商品のファンやリピーターとなっていく段階で顧客との関係を長期間、良好に維持できるようにシステム内に過去の商談履歴や問い合わせなどの多くの情報を関連付けて一元管理をしていきます。
主な機能は、顧客情報管理、顧客分析、マーケティング支援、基幹システム連携 など。

このように、各営業プロセスに合わせた機能がそれぞれのツールに搭載されており、MAはリード育成のフェーズ、SFAは商談開始以降から受注まで、CRMは顧客となってからの関係構築に使用されます。


MA導入が増えた理由

BtoC、BtoB問わず、MAを導入している企業は増えていますが、特にBtoBのサービスや商品を扱う企業はMAを積極的に活用することをおすすめします。
BtoBマーケティングでは扱う商材が高単価なものが多く、商談が長期間にわたる傾向にあります。その間、膨大な数の見込み客の中から受注の可能性が高いユーザーを手作業で探り当ててアプローチしていくのは現実的な対応ではありません。このプロセスを効率化するために、受注確度が高くなりそうなユーザーを自動で絞り込む機能を持つMAを導入していく企業が増えていきました。


MA搭載機能をチェック!

では、MAの機能にはどのようなものが搭載されているのでしょうか。ここでは基本的な機能について説明していきますが、これらの機能をすべて搭載しているものもあれば、いくつかの機能に特化しているものもあります。導入を検討する際には、ツールを個別に調査してから決めるようにしましょう。


■リード管理

さまざまな接点で獲得した顧客の情報を蓄積しながら管理できます。見込み客との関係性をデータ化して共有することで、それぞれの見込み客の状態や関係性に応じた最適なアプローチをすることができます。


■スコアリング

見込み客に対してアプローチをする優先順位を示す数値です。Webサイトへのアクセスやメールのリアクション、問い合わせ、セミナー出席などのユーザーの行動についてスコアリングの設定に基づいて数値化をします。


■シナリオ作成とメール配信

MAで作成するシナリオとは、見込み客の行動を予測し、その行動に対して施策を計画・実行する流れのことです。シナリオ作成によるメール送信の自動化をすれば「メール内のURLをクリックしたら、クーポンのメールを送る」や「ウェビナー聴講後にアンケートのメールを送る」など検討ステージに合わせたステップメールの送信ができます。


■LP・フォーム作成

専門知識やスキルがなくとも手軽にMAからLPやフォームが作成できます。また、ツール内の機能を元に作成しているため、その後の行動履歴の解析やリードの登録も簡単に行えます。


■分析・レポート作成

MAにはさまざまなデータが蓄積されます。そのため、MAの外部システムの数値や広告配信結果などのデータを含めたレポート作成が可能になり、マーケティングの効果について広範囲にわたって分析することができます。


■広告連携・管理

リスティング広告やバナー広告、SNS広告など、さまざまなプラットフォームの広告を連携・管理する機能が搭載されています。一つのツール内で複数の種類の広告管理ができるため、その後の分析まで効率化が可能です。


■システム連携

SFAやCRM、他の社内システムとの連携ができます。連携によって他部署が持っているデータを抽出でき、その状態に合わせた施策が実行できます。


MA活用で実現できること

MAの導入によってマーケティングに関する施策や分析が効率よく行えることがご理解いただけたかと思います。これらの機能を活用することによって具体的にどのようなメリットに繋がっていくのかを確認してみましょう。


■顧客データ蓄積・データの一元管理

見込み客の行動履歴を蓄積し、リードの一元管理ができるということは、見込み客の検討度合いによって適切なタイミングでアプローチできるメリットがあります。
ツールを導入していない企業では、営業担当者ごとに名刺やデータを持っている場合もあり、担当者以外にはリードの情報が共有されておらず、アプローチの機会を逃すこともあります。MA内を使うことで名刺以外にもWebサイトや広告を経由して登録された情報、過去の取引履歴などが蓄積されていきます。一元管理されたデータをもとにマーケティングや営業活動を行えば、見込み客に重複して声をかけてしまうトラブルや機会損失を防ぐことができます。


■営業効率アップ

MAを管理・運用して行くことによって営業の効率化が加速します。ツール内で見込み客の状態を把握できるようになっているため、絞り込みがされていない状態のリストへやみくもに営業を掛けるような営業をしなくて良くなります。MAはあらかじめ確度の高いリストを作成することができるので、必要な見込み客にのみアプローチができれば営業効率はどんどんアップしていきます。


■マーケティング施策の改善

MAは、「メールが開封された」、「メール内のリンクがクリックされた」、「サイトでどのような行動をとった」等の行動履歴を計測して分析を行います。その分析結果からメールの送信内容に変更を加える、コンテンツを追加するなど、マーケティング施策のPDCAを行うことができます。


■売上に貢献しそうな顧客の発見

MAツールには、購入意欲が高くなっている見込み客(=ホットリード)を検出し、お知らせしてくれる機能があります。ホットリードの設定は、ホワイトペーパーのダウンロードや価格表ページの閲覧など、自社にとって適切な条件を選んで設定できます。その中から改めて検討度合いなどをチェックしながらアプローチの優先順位も決められます。


MAツールの種類と違い

MAツールは、国内外を含めて多くの企業がリリースしており、各ツールの詳細な機能やインターフェースはそれぞれ異なります。導入を検討している場合は、何に強いのか、どのようなターゲットに向いているのかを最初にチェックすると選びやすくなります。


■Hubspot

世界120ヵ国以上、11万社を超える企業が活用している統合型ビジネスプラットフォームです。MA機能を中心に、営業、カスタマーサービスなど様々な機能のソフトウェアを組み合わせて活用できるため、顧客情報を一元管理できます。


■Salesforce Marketing Cloud Account Engagement

BtoC向け。セールスフォース提供のツールで、比較的安価な商品に向いています。メール、SNS、Webなどのマルチチャネル・デバイスを通してユーザーの好みや季節、時間に合わせたおすすめ商品を提案する「One to Oneマーケティング」を実現できます。


■Adobe Marketo Engage

Adobe社提供の総合的なマーケティング支援ツールです。コンテンツのパーソナライズやWeb広告への出稿、営業部署との連携など、マーケティング活動を効率化できる多くのアプリケーションが搭載されています。APIにより、様々なツールと連携することができるカスタマイズ性が特徴です。


■Satori

国産のMAツールです。MA運用経験の少ない初心者にも利用しやすく、サポート体制も手厚いので安心して使えます。見込み客へのアプローチだけでなく、問い合わせ前の“匿名客”にも働きかけ、商談機会を最大化できるところが強みです。


■Bownow

シナリオやスコアリングの複雑な設定がなく、導入企業13,000社以上の初心者でも安心して使える国産MAツールです。基本機能を無料で使えるフリープランが用意されているのも強みです。


まとめ

今回は、MAがBtoBマーケティングに相性の良いツールであることや、MAの特長、実現できることなどについて解説しました。

〈今回の記事のポイント〉
・MAツールはマーケティング活動の自動化・効率化を促進するツール。
・MAツールの機能は多岐にわたり、さまざまな課題解決に活用できる。
・個々のツールで強みは異なる。自社の目的に適したツールを選定し、導入する。

また、MAツールを導入しても、導入しただけで満足してしまうということも往々にしてあります。導入をする前に目的をチームや部署でしっかりと決め、MAを導入した際には適切な運用をするためのリソースを確保しながらマーケティング戦略に活用していきましょう。


BE Magazine編集部
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