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セミナーやウェビナーの効果を上げる実施方法とは? 開催前後や開催中に役立つ施策をご紹介!


目次[非表示]

  1. 「セミナー」、「ウェビナー」とは?
  2. 開催「前」にするべきこと
  3. 開催「中」にするべきこと
  4. 開催「後」にするべきこと
  5. まとめ


今回は、セミナーやウェビナーを活用したリードナーチャリングの施策について解説していきます。セミナーなどを開催するうえで重要なポイントを、実施するタイミングごとに分けて説明しますので、マーケティングやインサイドセールス担当者の方はぜひ参考にしてみてください。


「セミナー」、「ウェビナー」とは?


見込み客の購買意欲を高める施策には、広告出稿やメールマーケティング、イベントの開催などさまざまな方法がありますが、今回は「セミナー」と「ウェビナー」をピックアップしていきます。
「セミナー」は、企業や研究機関などが企画し、その内容に興味がある人を会場に集めて説明会や発表、商品紹介を行います。そして、コロナ禍をきっかけに多くの企業や学校などに広まった「ウェビナー」は、セミナーをオンライン上で行うスタイルにしたものです。オフライン/オンライン、どちらで実施するかによって呼び方が変わります。
「ウェビナー」は配信形式で行えるため、企画する企業は営業エリア外のターゲット層へのマーケティングができ、社内から配信すれば会場費のコストも抑えられます。さらに、実施したものを録画し、商品説明などのコンテンツとして繰り返し活用することも可能です。参加者もPCやスマホから手軽に参加できるというメリットがあり、こうしてウェビナーは浸透していきました。
現在では、セミナーのハイブリッド配信(セミナーをオンラインに繋げてウェビナーと同時に実施するスタイル)を取り入れている企業も増えています。

今回は、「セミナー」や「ウェビナー」を使用してリードナーチャリングを行う際に重要なポイントを、開催前・開催中・開催後に分けて説明します。今後、開催を検討されている方、開催しても集客に繋がっていないなどでお悩みの方も、以下の内容をチェックしてみましょう。


開催「前」にするべきこと


■ターゲットの絞り込み

まずは、どのような属性(興味関心、業種、役職など)を持つターゲットオーディエンスに自社の商品やサービスを紹介するのかを絞り込み、その情報を参考にしながらプレゼンテーションする内容を作成していきましょう。ターゲットを明確にすることでその後のアクションにも繋がりやすくなるため、セミナーやウェビナーの投資対効果(ROI)を上げられます。


■価値創出の工夫

セミナーやウェビナーに参加するかについて、最新情報や参加者だけの特典などが得られるかを判断材料にしている場合もあります。そのため、参加するメリットが感じられる何かを用意しておくことも大事です。特典を集客時に強くアピールすることで競合他社との差別化や集客をしやすくなり、毎回特典が魅力的ならばリピーターの獲得にも繋がります。もちろん、特典の内容は何でも良いわけではないので、コンセプトやターゲットに合ったものを選びましょう。購入に繋げたいなら『購入時〇%引き』、『〇日間無料モニター』という特典も良いかもしれません。商品に理解や興味を深めてもらうなら、『1週間限定の見逃し配信』、『限定資料DL』なども考えられます。


■コンテンツ開発の工夫

・ターゲットにマッチしたコンテンツ
ターゲットの情報をもとに、どのようなコンテンツを求めているかを正確に把握したうえでプレゼンテーションする資料や形式(トークセッションかプレゼンテーション形式かなど)も調整しましょう。ターゲットに合った内容であることはもちろんですが、参加者に合ったプレゼンスタイルで実施することによって、より参加者の満足度を高めることができます。


・専門家の協力を得る、または共催にする
登壇者にその業界の専門家を招くことで、参加者の満足度を上げることができます。集客時のアピールポイントにもなり、専門家による解説などは商品やサービスに対して信頼性を上げることにも繋がるります。依頼する場合は、コンテンツの内容にふさわしい専門家に協力を依頼しましょう。また、複数の専門家を集めたディスカッションを挟んだプログラムや、協業先企業との共催などでも、さらに知識を深める場として開催価値を高めることができます。共催する場合は、共催企業の顧客リストを利用して告知を行うことが可能であり、これにより集客がより容易になるというメリットもあります。


・成功事例など具体例の提示
参加者は、ここでしか得られない情報を求めています。商品やサービスの活用事例や成功事例を共有し、これにより具体的な数字が得られるという情報を明示することで、参加への期待感を増加させることができます。


■エンゲージメント促進

・インタラクティブ(双方向)要素のある環境づくり
参加人数がそれほど多くないセミナーやウェビナーであれば、参加者からの質問に答えながらやり取りができる環境を作っておくと良いでしょう。商品やサービスを深く知りたい参加者や交流を取りにくいウェビナー参加者も満足度を上げやすい環境になります。


・事前質問や意見の募集
参加者の興味関心がどこにあるかを知るためにも、事前に疑問点や知りたいことをヒアリングしておきましょう。説明するための資料の方向性も定めやすくなり、参加者も自分の質問についての回答が気になるため、参加意欲が高まります。


・集客に向けた宣伝とメディア選定
開催日に向け、遅くとも2週間前までにはターゲット層に広告やメールなどで集客をかけていきます。集客手段にはどのような方法が合うのかも考慮しながらアプローチをしていきましょう。メルマガやネット広告、SNS投稿、または、これらを組み合わせるという方法もあります。集客は開催日までに複数回行い、申し込みを済ませた方にもリマインドメールを送るなど、少しでも多くの参加者を集められるように工夫しましょう。     


 ■機材の準備・リハーサル

セミナー、ウェビナー、それぞれで使用する機材、資料の準備が必要になります。機材の抜け漏れがないか、時間配分通りに進行できるか確認するためにも事前に本番を想定したリハーサルや配信テストも必ず行いましょう。機材トラブルが起きると進行がストップしてしまう可能性もあるため、トラブルシューティングのマニュアルの事前作成も必須です。


開催「中」にするべきこと


■コミュニケーション促進

大規模のセミナーやウェビナーではない場合は、参加者からの質問に答えながら双方向でのやり取りができる形式にしてみましょう。ウェビナーの参加者もチャットやカメラをオンにした状態でやり取りをすれば会場にリアルで参加しているような気持ちになれます。
また、ウェビナーでチャットのやり取りに時間が掛かりそうな場合は、投票機能やクイズなどを所々に組み入れて進行していくのも良いでしょう。発言ができなくとも、参加者側から何か発信する機会を持てることによって参加している意義を感じられます。


■事例やデモンストレーション活用

商品やサービスを実際に使った事例の紹介は、参加者が興味をもって聞きたいと思っている内容の一つです。Webサイトやホワイトペーパーの情報だけでは伝えられない効果や使用感などを伝える良い機会になりますので、成功事例について数値の変化などを織り交ぜた紹介や、商品のデモンストレーションを通じて使用イメージを掴みやすくしましょう。


■ストーリーテリングで共感を呼ぶ

商品やサービスの魅力を伝わりやすくするため、プレゼンテーションではストーリー(物語)を通じて興味を持ってもらえる工夫をするのも良い方法です。商品の紹介を単なる機能面だけで説明せず、共感を惹くようなポイントを入れたうえで商品やサービスが伝えたいメッセージをストーリーの流れに絡めて説明してみましょう。ストーリーテリングの手法を使った事例はいくつもありますので、それらを参考にしてみるのも良いです。


■繰り返しの要約

セミナーやウェビナーではさまざまなトピックスに触れて話をしますが、聴講者に内容のポイントを分かりやすく伝える工夫をしましょう。例えば、話しの区切りのいい所で覚えてもらいたい内容について振り返る時間を設ける、または、最後に改めて話した内容の要約スライドを作ることで、記憶に残りやすくなります。


開催「後」にするべきこと


フォローアップ

セミナーやウェビナーの開催後、参加者にお礼メールや配布資料などを送ります。早めに送らないと参加者のほとぼりが冷めて開封されなくなる可能性がありますので、当日か遅くとも翌日までには送れるように準備しておきましょう。送付するメールにサービス案内などのURLを記載しておけば参加者のデータも計測でき、その後の分析にも役立てられます。


■効果測定

・アンケート機能の活用
配信システムのアンケート機能を使って参加者の感想や興味、どのような課題を持っているかなどもリサーチしましょう。今後のナーチャリング施策のヒントや、次のステップで営業やインサイドセールスがコミュニケーションをする時の参考にもなります。


・行動分析
参加者の属性や参加率などはセミナーやウェビナー終了後、早めに分析します。ウェビナーで計測ツールを導入している場合、視聴率や離脱率、離脱のタイミングなど、より詳細な情報を取得することができますので、その結果を元に分析し、次回以降の参加率の引き上げや実施内容のフィードバックとして活用していきます。


■パーソナライズ

参加者の属性や行動履歴のデータを元に、一人ひとりに応じた情報提供(パーソナライズ)をしていきましょう。関心度を「直ぐに営業の対応が必要」、「ナーチャリングを継続」などの段階によって分け、次の施策のアプローチに移行します。パーソナライズすることで、サービスやコンテンツを最適化していくことに繋がります。


■継続的なコミュニケーション

参加者に対してニュースレターやイベント情報の案内を通じて継続的なコミュニケーションを行い、関係性を保っていく工夫をしましょう。参加者でコミュニティを作り、その後のナーチャリング施策として活かす方法もあります。BtoBでは、同じ商品のユーザーを集めた事例共有会などを活用し、ユーザー同士で情報交換や事例調査をしながら利用方法の知識や理解を深める場にすることができます。コミュニティ形成によって企業や商品のコアなファンを育成し、さらに企業側にとっても生産性を高める環境が構築されます。


まとめ


今回は、リードナーチャリングにセミナーやウェビナーを活用する方法についてご紹介しました。セミナーやウェビナーでお悩みの方は、ぜひお役立てください。

〈今回の記事のポイント〉
・開催前は、ターゲットやニーズを調査し、参加特典などをPRしながら集客を行う。
・開催中は、参加者の興味を失わせないようなコミュニケーションを取り入れながら進行する。
・開催後は、お礼メール送信や効果検証をスピーディーに行い、継続したコミュニケーションに繋げる。




BE Magazine編集部
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