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厳選したリードで営業効率アップ! リードクオリフィケーションを成功させるコツとは?


目次[非表示]

  1. リードクオリフィケーションの役割は見込み客の選別!
  2. なぜ、リードクオリフィケーションが重要なのか?
  3. リードクオリフィケーション成功のポイント!
  4. まとめ


今回は、デマンドジェネレーションの最終段階でリードを選別する役割を持つリードクオリフィケーションについて解説していきます。リードクオリフィケーションについて理解を深め、リードの選別を成功させるための方法をご紹介します。


リードクオリフィケーションの役割は見込み客の選別!


リードクオリフィケーションの「クオリフィケーション(qualification)」には、「能力」や「適正」という意味があります。つまり、リードとして適正があるもの=獲得したリードから商品やサービスを購入する可能性の高い見込み客を選別するということです。この選別によって、商品やサービスに関心がある見込み客からコンタクトを取り、効率よくセールス活動を展開できるようになります。

では、詳しい内容に触れていく前に、デマンドジェネレーション(見込み客を創出していくマーケティング活動全般)のプロセス全体におけるリードクオリフィケーションの立ち位置を振り返ってみましょう。最初は、リードを獲得する「リードジェネレーション」から始まり、次に見込み客を育成する「リードナーチャリング」、そして、プロセスの最終地点で見込み客を選別していくのが「リードクオリフィケーション」です。見込み客をマーケティングから営業部門につなぐ非常に重要なポイントであるため、どのような点に気を付けることでリードクオリフィケーションが成功するかをしっかりと理解していきましょう。


なぜ、リードクオリフィケーションが重要なのか?


では、リードクオリフィケーションに失敗するとどのような影響があるのかを見ていきましょう。

■ 営業活動の効率が下がってしまう

受注確度を正確に見極めていなければ、営業活動の効率は下がります。確度の低い見込み客のリストは成果には繋がりませんので、営業部門の時間とコストがムダになってしまいます。

■ 受注しても利益がうまく上がらなくなってしまう

受注確度が低いリストの中でも、時には受注に繋がることもあるかもしれません。しかし、そもそも受注確度が低いということであれば、その後の利益がそれほど上がらない可能性もあります。

■ 見込み客の顧客体験が下がってしまう

受注確度が低い見込み客は、購入に対して前向きではありません。そのため、営業からの熱心なアプローチが悪い印象となり、企業や商品のイメージダウンにまで繋がります。


営業に渡す見込み客のリストは直接営業活動に関わるもののため、リードクオリフィケーションでの確度の見極めは最も大事ですが、そこで失敗するということは、以下のようなことも考えられます。

・リードの数が少ない、リードの獲得ができていない
・リードの教育がうまくいっていない
・スコアリングの設定が不適切

ということは、リードジェネレーション、リードナーチャリングがしっかり行われていなければ、リードクオリフィケーションにも影響が出てしまう事を意味します。デマンドジェネレーションの各プロセスが正しく行われていることは大前提ではありますが、リードクオリフィケーション単体では、購入に繋がりそうなリードを正確に選別することが大切であり、その選別が正確にできれば、営業活動の効率化とともに見込み客の体験価値や満足度などの向上にまで繋げられます。
また、スコアリングとは、見込み客の属性や興味・関心、行動に応じたスコア(点数)を付け、それによって見込み客の購買意欲がどれくらいであるかを判断することです。ある基準に達した時点で見込み客のリストを営業部門に渡しますが、そのスコアリングの設定が適していない場合もあります。


リードクオリフィケーション成功のポイント!


ここからは、リードクオリフィケーションを成功させるために何をすれば良いのか、成功のポイントを具体的に説明していきます。

■ターゲットは明確に!

ターゲットをはっきりさせることは、最終的にムダのない営業活動にも繋がります。企業の規模やエリア、企業内における役職など、ターゲットを詳細なところまで設定していきましょう。これが決まることによってリードを絞り込みやすくなります。

■MAを利活用する!

MA(マーケティングオートメーション)ツールには、マーケティングを支援する機能が搭載されています。見込み客一人ひとりのオンラインでの行動のトラッキングが可能になりますので、広告やWebサイト、メールマーケティングなどの効果測定ができます。見込み客のプロセスを可視化し、マーケティング活動の効果を「見える化」することで、問題点や課題などもピックアップしやすくなります。
実際にMAを導入し、デジタルマーケティングに活用している企業は着実に増えつつあります。機能を活用すれば精度の高い見込み客のリストの作成ができますので、マーケティング活動の効率化を考えているならば、導入も検討してみましょう。

■シナリオ設計は重要!

顧客の段階を考えてどのような行動をとるのかを加味しながらカスタマージャーニーに沿ってシナリオを作成していきます。以下の要素を元に、どのような行動に対してスコアを何点付けるかを整理していきます。

・認知
・興味関心
・調査
・検討
・購入・契約
・情報共有

このシナリオを詳細に作りこむと、購入までの行動の共通点やパターンが見えてスコアリングがしやすくなります。シナリオ設計のポイントは、時々見直しをしながら改善していくことです。思うような結果が出ないことが続く場合はシナリオ設計の見直しをしてみましょう。

■スコアリング設定とは? 

適切なスコアリングで成果を上げるためにも、スコアリングの重要性を正しく理解しておきましょう。マーケティングから営業へリストを渡す際には、スコアリングの合計得点が一定に達したものを渡しますが、点数だけではなく、見込み客の行動がどのような行動だったのか、その他にも見込み客の属性(役職や企業の規模など)もチェックすることが重要です。

点数だけでリストを渡してしまう危険性は、以下のようなケースを考えると分かりやすいかもしれません。例えば、このように点数を決めたとします。


ブログ記事1、2、3の閲覧

10点

メルマガのリンククリック

15点

製品ページの閲覧

15点

資料請求

20点

見積依頼

30点



次に、営業部門へ引き渡す基準を60点に設定し、以下の見込み客【A】【B】が抽出された場合、スコアは同じ60点でも実際の行動内容は大きく異なります。

【A】ブログ記事1、2、3の閲覧(10点×3)、メルマガのリンククリック(15点)、製品ページの閲覧(15点)
【B】見積依頼を2回依頼(30点×2)

この【A】と【B】の行動内容を比較すると、【A】は【B】より検討度合いが低めな見込み客であることが分かります。スコアは点数の基準だけでなく、行動の内容や属性も掛け合わせながら分析したうえで確度が高いかどうかを判断する必要があります。

■リードの収集方法

リード全体のボリュームを増やすために、リードをどのように収集するかを考えましょう。さまざまな方法がありますが、Webサイトへの流入を増やすためにSEO対策をしたり、広告を出稿したり、ホワイトペーパーの作成やウェビナーの開催などでもリードを収集することができます。自社にとってリードを収集しやすい方法を持っておきましょう。

■セールスとの連携も大切に!

一定のスコアに達した見込み客のリストは、定期的に抽出してマーケティング部門から営業部門に引き渡しますが、リストの引き渡し後も営業部門からのフィードバックにより、引き渡したリストの見込み客が最適であったかどうかを継続的に確認するようにしましょう。営業部門からの情報も今後のリードクオリフィケーションを行う上での重要な手掛かりになります。

■PDCA運用を忘れず

営業部門に渡したリストが最適なリストであったのかを確認するとともに、リードクオリフィケーションを行うマーケティング側は、結果やフィードバックをもとに今後の改善点を発見していくようにしましょう。そして、スコアリングのシナリオを適切なものにアップデートしつつ、PDCAを回して運用のサイクルを構築します。


まとめ


今回は、デマンドジェネレーションの最終段階であるリードクオリフィケーションの重要性や成功させるためのポイントをご紹介しました。

〈今回の記事のポイント〉
・リードクオリフィケーションの役割は見込み客の選別をすること。
・リードクオリフィケーションが失敗すると営業活動の効率が下がり、受注しても利益に繋がりにくくなってしまう。
・見込み客へのアプローチの効率や精度を高めるには、シナリオ設計や適切なスコアリングをしつつ、シナリオを見直しながらPDCA運用をしていく必要がある。

そして、リードクオリフィケーションだけではなく、前段階にあるリードジェネレーションとリードナーチャリングを正しく行うことも重要です。セールス活動の効果と効率を下げないよう、BtoBマーケティングの全体像を理解し、セールスの意見と顧客を徹底的に理解しようとする姿勢を持ち続けましょう。


BE Magazine編集部
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