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BtoB商材と好相性のリードナーチャリング!マーケティング戦略に使える効果的な手法とは?


目次[非表示]

  1. 「リードナーチャリング」とは?
  2. なぜ、リードナーチャリングが必要とされているのか?
  3. BtoBに効果的な5つのリードナーチャリング戦略
  4. まとめ


今回は、BtoBマーケティングにおけるリードナーチャリングについて解説をしていきます。

リードナーチャリングの目的から実際のマーケティング戦略で使える効果的な手法についてもご紹介していきますので、リードの育成に伸び悩んでいるデジタルマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。


「リードナーチャリング」とは?


ナーチャリング(Nurturing)という単語には、育てる・醸成、などの意味があります。
マーケティング手法であるリードナーチャリングも同様に、リードジェネレーションで獲得したリードを育成し、購入意欲を醸成する役割を持っています。

そして、リードを絞り込む次のステップへ質の高いリードを渡すため、リードナーチャリングでは顧客との信頼性を構築する活動を行います。

見込み客のニーズを把握し、求められている情報を適切に伝えるためのコンテンツマーケティングも重要です。


デマンドジェネレーション(見込み客を創出していくマーケティング活動全般)におけるリードナーチャリングは、デマンドジェネレーションのプロセスの中間点に位置しています。

最初は、リードを獲得する「リードジェネレーション」、次に、見込み客を育成する「リードナーチャリング」、最後に「リードクオリフィケーション」で見込み客を選別していく、という流れを辿ります。


なぜ、リードナーチャリングが必要とされているのか?


では、デマンドジェネレーションの中間地点のリードナーチャリングがなぜ、必要とされているのか。

それは、新規のリードを生み出すリードジェネレーションにかかるコストは、既存顧客のフォローに比べ、5倍かそれ以上のコストが掛かることも関係しています。企業全体の利益を考えた場合、見込み客の獲得に使ったコストを回収するためにも、既存顧客を確実に商談・受注へ繋げていけるよう、リードナーチャリングで継続的なアプローチを行う必要があるということです。

また、暫くやり取りが途絶えていた休眠顧客も商品やサービスをある程度は理解しているため、改めてアプローチを行いやすい相手でもあります。
いずれにせよ、既存顧客も休眠顧客も的確なアプローチ方法を使い、継続的な接触があったリードの方が購入確率を高めやすくなります。

■BtoBとBtoCでアプローチは異なる!

リードナーチャリングはBtoB商材に相性の良い施策ではありますが、BtoB、BtoCで顧客に対してどのようなマーケティング活動をしているかを比較すると、リードナーチャリングがBtoB商材に特に有効である理由が明確になります。
以下の表から分かるように、BtoBマーケティングにおいてアプローチを掛けた見込み客は、商品やサービスに興味を持っていてもすぐには行動を起こしません。

BtoB商材のほとんどが決裁権限を持つ社内の担当者から許可が下りなければ購入には至らないため、リードナーチャリングの段階において見込み客の購買意欲をしっかりと高めなくてはならないのです。



BtoB

BtoC

検討期間

企業や組織で使用する商材やサービスは、価格も高く、関わる人数も多い。そのため、購入検討期間が長くなる。

個人が使う商品やサービスは比較的低価格で、その場で購入の意思決定ができるものが多く、購入検討期間が短い。

情報提供

製品やサービスに対する情報量が少なく、購入検討期間も長いため、すべての販売段階で適切なコンテンツ提示が必要になる。

顧客が自ら情報を取得でき、購入検討期間も短いので、購入検討期間中のみコンテンツを提供しても問題はない。

ターゲット

製品やサービスのユーザーが企業であるため、使われる場面や購入するターゲットが絞られ、より具体的になる傾向がある。

商品やサービスのユーザーが個人となるため、マーケットも大きく、比較的広いターゲット層になる。

顧客との関係

製品やサービスが高額になるため、マーケティング活動は営業の質とともに顧客との関係性の構築を重視する。

商品やサービスの値段も比較的安価であるため、顧客とのコミュニケーションより製品の販売そのものに集中する傾向がある。

SNS活用

企業や組織で購入する商材は意思決定に時間が掛かるため、即時性や話題性が重要なSNS活用のメリットは限定的。

個人にスピーディーかつダイレクトに働きかけ、売り上げにも繋がりやすいため、SNSの活用メリットが大きい。


BtoBに効果的な5つのリードナーチャリング戦略


現在はインターネットやスマートフォンが普及し、顧客が情報を入手するチャネルも多様化してBtoB、BtoC問わず、顧客自らが情報をリサーチして比較検討を行う傾向が強くなってきました。

特にBtoB商材では、営業担当者が直接顧客に電話をしたり、訪問をするだけでは顧客との接点は維持出来なくなっています。

顧客の行動が変化し始めているいまだからこそ、リードナーチャリングの段階で顧客との関係を保ち続ける手段として、状況に合わせて適切なコンテンツを使い分けられるコンテンツマーケティングをおすすめします。

BtoBならではの効果的なリードナーチャリングの施策をご紹介していきます。

■1.メルマガ運用

顧客にイベントや商品の案内、業界ニュースなどを届けるメールマガジン配信は、顧客との接点をキープするツールにもなります。

メルマガの内容を読んでもらう事も大事ですが、なるべく定期的な配信を心がけましょう。メルマガの良い所は、あえて営業から電話を掛けたり、訪問をしなくても企業の存在をアピールでき、どんなサービスを始めたかなどの情報を送信者の名前やタイトルから伝えることができる点です。

運用チームを作ってスケジュールと内容を決め、定期的に送り続けることで顧客との接点を持ちましょう。

■2.オウンドメディア活用

自社のWebサイトやECサイト、SNSなど、自社のカラーに合うオウンドメディアも活用していきましょう。

例えば、自社のサイトであれば、自分たちがアピールしたい情報を文字や動画で自由に伝えることが可能です。また、オウンドメディアを通じて顧客に有益な情報を提供し続けることで、将来の顧客になる可能性があるユーザーの育成も期待できます。

そして、オウンドメディアを活用するためにも、運用担当者にはWebに関する知識が必要不可欠です。広告とは異なり低コストで運用できるツールもありますので、相性の良いオウンドメディアを見つけて積極的に動かしていきましょう。

■3.リターゲティング広告

リターゲティング広告は、一度訪問したサイトからユーザーに付与されるクッキー情報を追跡し、再度商品をPRすることができるというものです。あらかじめ興味を持って見ていた商品を改めて広告として見せることができるため、そこから問い合わせなど購入の機会に繋げられます。

また、リターゲティング広告は、訪問歴がある顧客に絞って広告を出稿できるため、出稿費を掛けずCPA(顧客獲得単価)も抑えることができるというメリットもあります。

■4.ウェビナー開催

ウェビナーも全国の見込み顧客へアプローチができる便利なツールです。

ウェビナーを使えば、自社の営業拠点のエリアだけでなく、遠方の見込み客にまで交通費や会場費などのコストを抑えた営業活動が可能になります。

また、ウェビナー後に参加者から集めたアンケート回答から参加者の検討状況の調査、申込率や参加率の分析ができます。これらを元に、改善を繰り返しながら視聴者が求めるコンテンツを考案していきましょう。

■5.展示会やイベントへの参加

顧客とリアルに接点を持てる展示会やイベントでは、その“場”を最大限に利用しましょう。名刺交換も大事ですが、Webサイトや資料DLだけでは伝えられない情報を営業から伝えられる良い機会です。

新しい製品や売り出したい製品を実際にユーザーの前でデモンストレーションすることができたり、顧客や見込み客となる相手と直接話し、温度感を確認することができる良いタイミングです。製品理解を深めてもらいながら、顧客が何を求めているのかをしっかりとヒアリングしましょう。


まとめ


今回は、リードナーチャリングの定義や目的、効果的なマーケティング施策について紹介しました。

リードの育成は、マーケティング戦略であるとともに、企業の営業コストの面からも大切にしなければならないこともご理解いただけたのではないでしょうか。

〈今回の記事のポイント〉
・リードナーチャリングは、リードを育成し、購入意欲を醸成する役割を持つ。BtoB商材と相性が良い。
・新規のリードを生み出すまでにかかるコストは既存顧客の約5倍。コストの面からも既存顧客や休眠顧客へのリードナーチャリングを行い、商談や受注に繋げる。
・BtoB商材に効果的なコンテンツマーケティングの施策を取り入れてみる。

リードを獲得することも、もちろん大切ですが、その後の“育成期間”は顧客の長いカスタマージャーニーを支える大切な役割を果たします。

顧客に興味を失わせることなく受注へと繋ぐために、どのように顧客との関係を構築し、どのような情報を提供していくか慎重に検討しましょう。ご紹介してきた施策もぜひ実践してみてください。


BE Magazine編集部
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