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SFA活用で営業業務や商談管理を効率化! 導入のメリット・効果的な使い方をチェック


目次[非表示]

  1. SFAとは?
  2. SFAはなぜ必要?
  3. メリットとデメリットをチェック!
  4. MAやCRMとの連携について
  5. まとめ


今回はSFAについて解説していきます。営業支援ツールであるSFAの機能の概要や導入するメリット・デメリット、なぜ必要とされるのかなどを分かりやすく説明します。SFAを活用して営業活動の生産性を引き上げたい営業やマーケティング部門の方は、ぜひ参考にしてみてください。


SFAとは?

SFAは「Sales Force Automation」の頭文字を取ってSFAと呼ばれています。営業を支援するシステムであり、簡単にいえば営業業務を「見える化」するツールです。見込み客の商談の進捗状況を可視化し、それらの商談結果を蓄積しながら営業活動を管理して効率化に繋げていきます。機能はツールによって異なる部分もありますが、主に案件管理、顧客管理、活動管理、商談管理、予算実績管理などの機能が搭載されています。営業担当者はSFAに日々の活動の履歴を登録し、それによって案件の進捗管理や売上予測を効率化することができます。


SFAはなぜ必要?

SFAを導入する企業が増えていますが、なぜこれほど普及し、必要とされているのでしょうか。その理由をピックアップしてみました。


営業活動の効率化

SFAでデータを入力して情報を管理していくと、営業担当者がそれぞれ独自に抱えていた情報が一元管理されるようになります。

フリーフォーマットではなく、定型フォームを使った情報登録ができるため、担当者ごとに報告内容がばらつくこともありません。このようにして案件の情報、進捗の状況、問い合わせ内容などがSFAを通して「見える化」されるため、担当者以外でも営業活動の内容を簡単に検索することができます。     

また、営業は、顧客と商談をするコア業務以外にも提案書や見積書の作成、日報作成、社内会議などのノンコア業務にも多くの時間を割いています。

マッキンゼーの調査レポート「日本の営業生産性はなぜ低いのか」1)によると、日本の典型的なBtoB企業のノンコア業務の量は、海外と比較してかなり多いという分析結果も出ています。

レポートのP.7には「社内資料の作成といった社内対応の占める時間は全体の2~4割に及ぶことが分かった。一方、海外で先進的な営業効率性改善施策に取り組んでいる企業の中では、社内対応の占める時間が全体の1割程度に留まっている企業も存在する」とあります。こうしたノンコア業務の作業時間も、SFAの活用によってスリム化できます。

ツールを使うことで進捗管理や報告をスムーズにして営業活動を効率化し、そして、本来力を入れるべき顧客とのコミュニケーションに集中してリソースを割り当てられるようになっていきます。

1)McKinsey & Company「日本の営業生産性はなぜ低いのか」


売上アップに貢献

商談の進捗など、営業活動の記録をSFA上に登録することで精度の高い売上予測が可能になります。

目標値に対しての達成見込み状況をツール上から確認できるため、それらの情報を元にしたアクションプランで戦略的な営業に取り組めます。また、蓄積されたデータを分析すれば受注や失注の原因も特定しやすくなります。

データを元に強みと弱みを把握し、改善点を次の営業活動に活かしながら売上アップに貢献できます。


スキル標準化・属人化防止

営業は個人の感覚や経験則などで一人ひとりの差が付きやすく、属人性の高い業務です。

そこで、スキルの高い営業担当者がSFA上に自身の持っている情報やノウハウを登録すれば、営業メンバー間のスキルの差を埋めることに役立てられます。

例えば、営業研修のロープレやコーチング時に、成功した商談の営業資料やトークスクリプトを共有して営業コンテンツを最適化するのも良いでしょう。

他にも、蓄積された商談のデータからアプローチが成功した商談を分析し、組織全体の提案力の均一化・向上させるために使用するという方法も考えられます。この繰り返しによって営業チーム全体のスキルの底上げと標準化が進み、属人化からの脱却に繋がります。

また、SFAに限った機能ではありませんが、さまざまなクラウド型サービスの普及やチャットなどのコミュニケーションツールの利便性が向上したこともSFAの浸透しやすさに影響しています。

例えば、使用するSFAがクラウド型の場合は、営業担当者が外出先からデータを登録できます。さらに、チャットなどで案件の進捗を共有しながらリアルタイムで状況を反映すれば案件に対して組織全体で対応できるようになります。

これらも含め、SFAが必要とされる理由がご理解いただけたのではないでしょうか。



メリットとデメリットをチェック!

営業部門には欠かせないツールになりつつあるSFAですが、メリットとともにデメリットも併せて確認しておきましょう。


メリット

一元管理されたデータによって営業プロセスが「見える化」されるため、営業担当者はもちろん、それ以外のマネージャーや経営者も含め、関わる人それぞれにメリットがあります。

まず、営業マンには営業活動の効率化が進むことで、有望な見込み客へのアプローチに集中することができるというメリットがあります。

そして、指示を出す役割の上司やマネージャーはSFAから各営業マンの行動がリアルタイムに確認できるため、コミュニケーションが密に取れるようになります。指示やアドバイスも出しやすいだけでなく、イレギュラーな状況にも気づきやすくなり、顧客に対するアクションのタイミングを逃さずに済みます。

さらに、経営者はSFAから予算と実績をチェックすることで課題となる部分や強みを把握し、戦略立案や改善計画に反映することができます。

また、SFAを通してリアルタイムに情報を共有することでチーム全体の一体感を醸成でき、モチベーションアップに繋がるという副次的な効果もあります。


デメリット

ツール導入時のコスト負担、その後は月々の使用料が掛かります。

また、導入初期は新たなシステムの導入という形になるため、不具合が起きることも想定しておきましょう。

運用面では営業担当者がデータ入力に慣れるまで入力ミスをチェックする体制を作り、マネージャーなどが積極的にツールに関わりながら入力作業が定着していくように心がけましょう。


MAやCRMとの連携について

営業業務を効率化させるツールとして、SFAの他にMAやCRMといったツールがあり、それぞれSFAと連携することができます。

ツールによっては連携が不可能な場合がありますので、連携して使いたい場合は事前に仕様のチェックが必要です。

MAとCRMがどのような機能を持つツールなのかを簡単に説明しますので、それぞれのツールがどのフェーズで何の役割をしているのかを確認しましょう。


■MAの特徴

マーケティング活動の最初に使うツールがMA(Marketing Automation)です。

見込み客を獲得する段階で使うツールであり、見込み客の獲得~営業担当へ引き渡すまでの一連のマーケティング業務を担います。リード管理、スコアリング、シナリオ作成、メルマガ配信などのマーケティング施策を自動化し、リードナーチャリングを支援します。


CRMの特徴

見込み客から顧客となった後に使われるのが、顧客管理をするCRM(Customer Relationship Management)です。

CRMは受注後のサポートから使われるツールであり、顧客が自社サービスや商品のファンやリピーターとなっていく段階で用いられます。企業と顧客との関係を長期間良好なものとして築いていけるよう、システム内に過去の商談履歴や問い合わせなどの多くの情報を関連付けて一元管理をしていきます。

ツールによってはCRMとSFAの機能が一体化したものもあります。


ツール連携のメリット

ツールの機能から「MA→SFA→CRM」の順番で使われることが確認できたかと思います。

MAで獲得したリードがSFAに引き渡され、商談の管理をし、顧客となったものをCRMで管理していく……という流れでデータが連携されます。

連携のメリットという点では、MAとSFAを連携すると、MAで獲得・育成された優先度の高いリードを元に商談管理ができるようになります。MAのスコアリングに基づいたホットリードのみがSFAに引継がれるため、商談の効率化に繋がります。また、商談が成立しなかったリードもMAと連携しておくことでメルマガ配信などのフォローができ、改めてタイミングを見計らったアプローチをすることも容易にできます。

さらに、CRMと連携すれば、見込み客となった段階から顧客となるまでの一連の流れをトータルで追うことができます。これによって顧客の動向も分析しやすくなります。

ツール同士の相性もありますが、単体で使うよりも連携することで顧客の管理がしやすくなるのとともに、人的リソースの効率化も進みます。MAやCRMをSFAに連携するメリットについてもしっかりと覚えておきましょう。


まとめ

SFAによって各部門間の情報連携がスムーズにでき、営業の質の向上に役立つことがご理解いただけたのではないでしょうか。


〈今回の記事のポイント〉
・SFAは、営業に関する業務をシステム登録し、商談などの情報を「見える化」することで営業活動を効率化するツール。
・導入するメリットは進捗管理や報告が簡単になり、営業が顧客コミュニケーションに注力できること。
・SFAをMAやCRMと連携することでより精度の高いデータを用いたアプローチが可能になり、生産性向上の効果も期待できる。


SFAはさまざまな面でメリットのあるツールです。今回の内容を参考に活用し、営業活動の生産性を引き上げていきましょう。




BE Magazine編集部
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